Perron-Frobenius の定理
ペロン=フロベニウスの定理 - Wikipedia
ラックス線形代数 | 光 道隆, 湯浅 久利 |本 | 通販 | Amazon p.283
定義 實$ l\times l行列$ Pは、すべての成分$ p_{ij}が正數のとき、正 (成分の意味で正) といふ。
定理 1 (ペロン) 正行列$ Pは最大實固有値 (ペロン根またはペロン-フロベニウス根といふ)$ \lambda(P)をもち、次の性質をもつ。
(i)$ \lambda(P)は正で對應する固有 vector$ hのすべての成分は正である。
$ Ph=\lambda(P)h\quad(h>0).
(ii)$ \lambda(P)は單純根。
單純根 (simple root)
縮退してゐない固有値。固有方程式の單純根 (重根でない根)
(iii)$ \kappaを$ Pの他の固有値とすると、その絕對値は$ \lambda(P)未滿である。
$ |\kappa|<\lambda(P).
(iv)$ Pには非負な成分のみをもつ他の固有 vectorは存在しない。
定理 4 すべての$ l\times l非負行列$ F($ F\ne 0) は次のやうな性質をもつ固有値$ \lambda(F)をもつ。
(i)$ \lambda(F)は非負で、對應する固有 vectorで非負成分をもつものがある。
$ Fh=\lambda(F)h\quad(h\ge 0).
(ii)すべての他の固有値$ \kappaの絕對値は$ \lambda(F)以下である。
$ |\kappa|\le\lambda(F).
(iii)もし$ |\kappa|=\lambda(F)ならば$ \kappaは
$ \kappa=e^{2\pi ik/m}\lambda(F)
といふ形で表すことができる。ただし、$ kと$ mは正整數で$ m\le lである。
行列の spectral 半徑$ \rho(P)
スペクトル半径 - Wikipedia#行列のスペクトル半径および諸性質
固有値の絕對値の最大値$ \rho(P):=\max\{|\lambda_i|\}